2012年12月20日木曜日

「腹ペコ」が未来をひらく



「食育祭inふくおか 2012」 食育最前線シンポジウム 報告



「腹ペコが未来をひらく ~“足りない”ことの豊かさを知る~」より ⑤

(シンポジストのお話の一部紹介です) 

斉藤和之先生BOOCSクリニック福岡院長)のお話
        ⇒ クリック) 
年々増え続けているという生活習慣病、メタボ、肥満、鬱などに、BOOCS(ブックス)理論を基盤においた治療で成果をあげ、そのデーターを基にしての斉藤和之医師のお話は、BOOCS理論の説明と、具体的なやり方を中心に進めてくださいました。
  BOOCSに関する内容はここをクリック BOOCS公式サイト」

お話の中で重要なキーとなる言葉は脳の疲れ、つまり「脳疲労」です。
仕事や人間関係でストレス過剰になり、脳疲労状態に陥ると、
様々な身体とこころの病気につながってくるそうです。
さぞかし難しい理論かと思いきや、イソップの寓話「北風と太陽」から
ヒントを得たというBOOCS理論をわかりやすく説明してくださいました。

BOOCS理論は藤野武彦医師が20年前に九州大学在職中に
心臓の治療のために痩せる努力をしてもリバウンドを繰り返す患者さんを診て、
「北風と太陽」のお話が頭にひらめいて生まれたものだそうです。
                                                                      
北風に相当する腹ペコ体験となる「空腹」と
ポカポカとした太陽の心地よさとなる「満腹と満足」、
この二つともが人には必要な体験であり、診療では、
「痩せるためには、最初はしっかり食べなさい」と言っておられるそうです。
最初に太陽で十分に温まると、その後の冷たい北風も
心地よく感じることが出来るのというのです。
最初はけげんそうな顔をなさる方も、禁止、強制から解放され
満腹と満足を味わうことで、お腹も気持ちも満たされてきて、
自分から好んであっさりしたものを食べたくなるというお話は
最初にご紹介した「はらぺこあおむし」の本の内容そのものでした。

そして最後に

「ひとの“空腹感”には二通りあります。
ひとつが“飢餓的空腹感”、
つまりイライラして力が出ないという“不快な空腹感”。
これは脳疲労の症状で、それを放置すると代謝が落ちて脳疲労が蓄積していき、
このような“不快な空腹感”は我慢してはいけません。
そのようなときは黒砂糖がとっても役に立ちます。
(「脳と黒砂糖」のお話は12回シリーズでブログに掲載しています)
一方、“期待的空腹感”、お腹がグーッとなって
食事を楽しみに待てる“期待的空腹感”。
今晩何を食べようかというイメージがもてると、
脳疲労が解消してきているサインです。
そんな時はそのイメージの湧いたものを美味しく食べてください。
食事に満足できると痩せることが出来ます」

 とわかりやすく二通りの「腹ペコ」について話してくださいました。

※幼児教育、不登校支援、医療、農業、食育に関わってこられたシンポジストの
体験を順次ご紹介していきます。

2012年12月14日金曜日

「腹ペコ」が未来をひらく



「食育祭inふくおか 2012」 食育最前線シンポジウム 報告

「腹ペコが未来をひらく ~“足りない”ことの豊かさを知る~」より ④

(シンポジストのお話の一部紹介です) 

長阿彌幹生さん(教育文化研究所・不登校よりそいネット代表)のお話し
(⇒ クリック)

「はらぺこあおむし」の絵本の話が紹介され、あおむしがさなぎから蝶々になっていくシーンと重ね合わせながら、深い内容を軽やかな言葉で語ってくださいました。

「子どもと一緒に蝶々を卵から育てているお父さんが、
なかなか、さなぎから蝶々になってくれなかった時に、
さなぎの皮をはさみで切って、早くはやく蝶々にさせようとしました。
するとさなぎから出てきた蝶々は、その羽を十分に伸ばすことが出来ずに
死んでしまいました。

さなぎの皮を破って出てくるときに、
蝶々やセミは脈に体液が充満して羽が伸びるのに、
早く出してしまうと、体液が羽の末端まで行かずに
羽はしわしわのままになって生きていけません。

絵本の中のあおむしが蝶々になっていく姿を見ながら、
大人があそこでいろんなことをしちゃいけないんだと思いました。
子どもの時に過剰なものを与えると、本来発揮できる自然性が
発揮できなくなるということを絵本を見ながら思いました」

そして、ご自分がやっておられる不登校の支援活動を通しての体験と重ね合わせ、

「本来、さなぎが蝶になっていく時に“待つ”ことをしなければならないように
私達親が子どもに先へ先へと急がせるようなことをしてしまい、過剰に子どもに
期待したり、何かを与えるということをしてしまっていることが子ども達の不幸な結果を生み出しているのではないでしょうか」との厳しいご指摘。

「子どもたちは退屈すると何か考え始め、いろんな遊びを自ら見つけ出していきます。結果として“足りない”ことが子どもを育てていくことになります」


今回のテーマの本質を突いたこのお話に、参加者は深く共鳴いたしました。

※幼児教育、不登校支援、医療、農業、食育に関わるシンポジストの方々の体験を順次ご紹介していきます。

2012年12月12日水曜日

「腹ペコ」が未来をひらく



「食育祭 in ふくおか 2012」 食育最前線シンポジウム 報告

「腹ペコが未来をひらく ~“足りない”ことの豊かさを知る~」 ③

(内容の一部紹介です。詳しくはNPOブックスサイエンスのHPページをご覧ください) 
「小崎孝子先生(ふたば幼稚園園長)のお話」

自然いっぱいの志賀島にあるふたば幼稚園の小崎孝子園長先生は
子どもの育ちにとって「食」と「自然環境」が如何に大切なことであるかを
種に例えてお話しくださいました。

「子どもたちは植物と同じです。
大きな大木も、きれいな花も最初はみんな小さな種なんです。
私達はピカピカ光る種を出させる適度な水やりの役目をしているだけです。

植物の種をまいて毎日水をやりすぎると、根腐れを起こしてしまい
ピカピカ光る双葉はでてきません。
しかし、ほったらかして何の支援もしないで、援助もしないでいると、
ひからびて枯れてしまいます。

私たちはひとりひとりが違った色の花の種をもっています。
だけど今の大人、社会、学校はみんな同じ花を咲かせようとします。
同じ形の木になってもらおうとします。
個々の子どもたちの個性がみんな同じ形にされようとするので、
子どもたちは生き詰まりを感じてしまうのです。

子どもたちは自然の中に連れ出すと本当に時間も忘れて没頭します。
お腹が空こうと痛かろうと、そんなことは頭から外れてしまいます。

興味を持たせる。これがとっても大事なことで、
子どもたちは、自然の中でいっぱいの気付きや発見をします。
子どもたちが、本当に元気に心から“嬉し~い”“楽し~い”“遊びたい!”
“食べたい!”と思うような環境を作っていく必要があるのです」と、
力強く語ってくださいました。

※幼児教育、不登校支援、医療、農業、食育に関わってこられたシンポジストの体験を順次ご紹介していきます。


     


                                                草スキーを楽しむふたば幼稚園児たち  


2012年12月6日木曜日

「腹ペコ」が未来をひらく


「食育祭 in ふくおか 2012」 食育最前線シンポジウム 報告

「腹ペコが未来をひらく ~“足りない”ことの豊かさを知る~」 ②

(内容の一部紹介です。詳しくはNPOブックスサイエンスのHPページをご覧ください) 


「はらぺこあおむし」のお話の中で

太っちょのあおむしがさなぎの中から美しい蝶になっていく(チェンジしていく)姿と

今日本で一番多い病気である肥満症の姿とを重ね合わせた

ガイドスピーカー&コーディネーターである藤野武彦医師の入り口は

多くの方々の心に興味深く入り込んだようです。

 

5名のシンポジストのそれぞれに違った体験から

今回のテーマとなる「腹ペコ体験(=足りない体験)」に共通する力と

その本質に迫っていく展開となりました。

 

“チェンジ”というアメリカのオバマ大統領の言葉を引用し、

地球全体がチェンジしていくことを求められているにもかかわらず

変化しないことを押し付けられている多くの子ども達の不幸な現状に目を向け

その子ども達に向けたメッセージとして

 

あなたは、今そのままで素晴らしいと

あなたは、遊ぶ、だから輝くと

        友と共に遊ぶ、だから共に強くなると

             自然と一人で遊ぶ、だから寂しくないと

あなたは、日々変わっていく、だから生きていくと

あなたは、地球力を変えられる、だから生まれてきたと   

 

この言葉を添え、新たなネットワーク作りの必要性を語っていただきました。

 

※幼児教育、不登校支援、医療、農業、食育に関わってこられたシンポジストの

体験を順次ご紹介していきます。